『 飯炊き三年握り八年 』 

寿司職人が一人前になるのに『 飯炊き三年握り八年 』

尺八が立派に吹けるようになるのに『首振り三年ころ八年』

いずれも・・・修行が必要です。これくらい難しのですよ!という事を表わす言葉です。

 

これに習い左官の職人世界で言えば、『材料練り(運び)三年、塗り八年』でしょうか??

先日、TV番組マツコ会議で

一流の寿司職人を育てる『飲食人大学』という専門学校が紹介されました。

※学生アルバイトやパートさん、ロボットが握るスーパーの惣菜寿司や宅配すし・・・回転寿司ではありません

本当の長い時間をかけて修行する職人さんに勝るとも劣らない職人を養成するのが目的です。

簡単に内容を説明すると、3カ月で寿司職人になれる!!というもの・・・

そして卒業生の店がミシュランで掲載された!との事でした。

実際は寿司職人の養成だけではない・・・

寿司マスター専科(3か月)   焼き鳥・鳥料理マスター専科(2カ月)

パティシエマスター専科  ブーランジェマスター専科・・・もあります。

単に調理・・・ただ作り方を学ぶのではなく、

店舗の立ち上げ、融資、経営の仕方・・・商売するまで面倒を見てくれる学校です。

一人前の寿司職人になって暖簾分けしてもらい開業したけど、経営はずぶの素人・・・

十年修行して、やっと開店したけど店は半年で閉店、

『今は回転すしチェーンに勤めています』という話もあります・・・経営、お金は大切です!

 

伝統的な寿司職人が、皿洗い、飯炊き、包丁も持たせてもらえない・・・その数か月で

そんな短期間で???実際は素人が握る寿司じゃないの?と考えてしまいそうです・・・

・・・しかし、たった開業11カ月でミシュランガイドに掲載されました。

皆様も時間があれば大阪の『 鮨 千陽 』に行ってみてください。

回転寿司や宅配寿司、惣菜寿司で・・・お寿司も40年前とは大きく変化しました。

特別な日に・・・でなく庶民が日常に手軽に食べるものとなりました。

そう・・・顧客ニーズの変化、消費意識に革命が起こったわけです・・・

一部・・・銀座の高級寿司屋と同じ・・・とまではいかないまでも(笑)

ちゃんと職人さんが握る寿司を堪能できるわけです・・・

 

今、超高齢化と担い手不足の中・・・『 顧客ニーズの変化 』に対して対応が遅れた

個人経営のお寿司屋さんは20年で5割以上減少、職人さんは60歳以上が55.8%、

50歳以上を見ても78.9%!・・・正に絶滅危惧種となりました。

どの業界・・・特に日本で職人と名のつく技能士の養成が大きく変化しています。

自ら変化できる会社(者)のみが生き残れるのです・・・

※下記は、左官職人さんの約10年前のデータです。下の年齢を左に10年横移動してみてください。

左官職人も55歳以上が80%・・・育成方法、考え方に変化が求められています。

長くなりましたので今週はこの辺りで・・・

続きは、建設業・・・これを踏まえて左官の育成の話しでも・・・

2018.01.23  | カテゴリー:ハマサキ便り