単一技能工から多能工へ???

平成29年6月18日(日)・・・

愛媛県室内装飾事業組合が主催の内装技能検定トライアルに参加しました。

当社の技術職の学卒求人は、左官技能工を入口(スタート)に、内装仕上技能工へ・・・外断熱工事へ・・・

と選択肢を広げて求人活動をしています。

よく先生方とお話をしている時に、『 左 官 』と『 内装仕上や外断熱工事 』の仕事内容や関連を聞かれますので、

今日はその一部をご紹介したいと思います。

建設業界では以前から多能工の育成について議論がされてきました。

〇〇大学教授、業界の有識者(苦笑)???建設投資が減り、仕事が減少する時代・・・

従来の単一技能工を教育・育成して、現在担当する工程の前工程や後工程まで出来れば、

元請も管理もしやすく、作業効率があがり生産性も向上する・・・との議論等が多くなされました。

はたして・・・そうかな?現実は?どうなった?・・・

昭和の時代から技術革新が進めば進むほど分業化が進み、

専門工事業者はどんどん専門的に細分化してきた・・・時代が望むように職種も変化してました。

ほんの一部ですが・・・たとえば、当社設立時の本業・・・『 左 官 』!!!

左官はご存じ壁や床を塗る職人さん。吹付工事をする職人さん。タイルを貼る職人さん・・・

これが本来の左官さん!

ですから今でも、左官の実技技能検定1級・2級では『壁塗りと吹付』を行ないます。

職業訓練校では左官タイル科・・・もちろん授業で壁を塗った後にタイルで壁を仕上げます。

これ常識・・・そうです左官さんは元々は多能工と呼ばれていた職種です。

地方の一部の左官は、あまり業態が変わっていない所もありますが、

関東・関西の大都市を中心に左官の業種でも細分化してきました。

地方では、左官さん一(いち)職種でする仕事を・・・

都会では・・・コンクリ打設前に『墨出し屋さん』・・・コンクリを打設する時には『土間屋さん』・・・

壁を綺麗に見せる為に下地を『補修屋さん』・・・下地が出来たら『吹付屋さん』『タイル屋さん』・・・

いくつもの職種に分業して仕事を進めます・・・これでいいのか???私はいつも疑問を感じます。

あえて世の中に逆行するかもしれませんが・・・左官さんが内装仕上げ工事も出来たら凄いよネ!?

本来の左官の技能を身に着けた技能工に・・・プラスワン内装仕上・・・外断熱工事・・・

こんなハイブリット技能工が育成出来たら・・・凄いよね!

これも濱﨑組が考える『 本 物 追 求 』ひとつです。

その足がかり・・・最初の一歩!!!  

 

※技能工本人の価値が向上して幅が広がります!!!

2017.06.21 | ハマサキ便り

熟練技能者の『出前授業』とは・・・!?

平成29年5月から7月・・・

某高校にて、毎週曜日を決め熟練技能者の派遣・・・いわゆる『 出前授業 』を行なっています。

今回の『 出前授業 』は、県立高校から愛媛県職業能力開発協会へ講師の派遣依頼が出され、

愛媛県左官業組合連合会が講師派遣を行ないます。

今回は、初回の連合会会長の左官の基本動作の授業(鏝返し等)の後を受け、

当社の技術顧問が高校に出向き『 左官三級技能検定の実技講習 』を行なっています。

・・・生徒さんは・・・なんと!!!女の子!!!です。

正に『 けんせつ小町 』のタマゴです(嬉)

高校1年の時に建築系の技能の面白さを知り、建築大工3級・・・2年生で建築配管3級・・・

そして・・・今回3年次・・・『 左官3級 』に挑戦です! 凄すぎです!

これがまた・・・とても手先が器用・・・数回の練習では出来ない出来栄え!!!

高校在学中に3つの技能検定に合格となれなば・・・日本で唯一、ひとり?かも???

 

現在、工業、商業、農業、林業など・・・実業系の高校では様々な出前授業が行われています。

旋盤・穿孔・金型・重機運転・型枠・鉄筋・左官・果樹栽培・花卉栽培・製材などなど・・・

全ての業種において、将来の担い手不足、技能伝承は大きな課題であります。

講師を派遣する側(企業側)も・・・私たちの生業(なりわい)である左官の仕事を・・・

生徒や先生に見て・聞いて・体験し・理解していただくのは大変いい機会であります。

私が幼少であった40年前は、伯父が大工であった事もあり、

まだ住宅や、中小規模の建築現場では中で働く職人さんを見る事が出来ました。

大工さんがノコギリで切断し、カンナで削り、ノミをを使う。

左官さんが木舞を編み、土を擦り付け、鏝で塗り、ジュラクや漆喰で仕上げる・・・

夏になれば、そのカンナ屑の廃材の中から、カブトムシが沢山捕れました・・・懐かしい(笑)

今や街中では、安全管理の名の元、仮囲いや防音シートで囲まれ、現場内を見る事は出来ません(苦笑)

どんな人が、どのような仕事をして、どのようなものが出来ているのか?残念でなりません・・・

子供達が職人さんの仕事・・・腕・・・テクニックを生で見る事はすっかり無くなってしまいました。

それだけに、子供たちの職業選択の一助になればと・・・

 

今後もインターンシップや会社見学、出前授業を行っていきたいと思います。

左官・内装仕上げ(壁装)・外断熱・現場監督・建築デザイン・・・などなど、

このままでは、今迄ものづくりで繁栄してきた日本が・・・

ものづくりが出来なくなりそうです・・・

世界に誇る建築技術・品質・精度・・・日本人しか出来ない奥深い技能・職人の世界・・・守らねば!

 

ご希望の方、学校、部活・グループ・家族・個人なんでもござれ・・・ご連絡下さい!

2017.06.17 | ハマサキ便り

全国安全週間・準備月間

全国安全週間・・・

一般の方にはなじみが薄いかもしれませんが・・・

建設業・製造業はこの時期『安全週間』真っ盛りでであります。

全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、

戦時中も継続『人命尊重』という崇高な基本理念の下、

一度も中断される事なく続けられ本年で90回目を迎えました。

本週間は、7月1日~7月7日まで・・・6月はその準備月間であります・・・・

準備月間では、大手ゼネコンから地元の元請…専門工事業者…各地で安全大会が開催されます。

嘗て〇〇年前(笑)建設業界が元気だった頃は、1社のゼネコンで3回あった時期も・・・

松山で・・・愛媛営業所安全大会・・・高松で・・・四国支店安全大会・・・・

最後に東京で・・・本社安全大会・・・・(苦笑) 

開催する経費・・・ホテルなどの会場費+粗品+資料+懇親会費・・・

そして、参加者の人件費+交通費宿泊費etc. ・・・経済効果もあったでしょうネ!

現在は、質素倹約・・・から少し回復・・・と言ったところでしょうか・・・

話を戻しますと・・・建設業の労働災害は、不断の努力で長きにわたり着実な減少してきました。

バブル期の頃はよく言われました・・・建設業は3K『キケン・キツイ・キタナイ』・・・

オフィスで事務・・・・電車で車で営業・・・ホテルや旅館でサービス・・・等とは比較にならない程、

建設業は、条件・環境・・・不利であります。

前回の東京五輪(昭和39年)の頃は、全産業で43万人、建設業で12万人の方が死傷し、

全産業で6,000人、建設業で2,400人を超える人が亡くなっていました。

私がこの建設業の世界に来ました四半世紀前でも、

建設業だけで5万人の人が死傷し、毎年1,000人の人が亡くなっていました。

さて昨年(平成28年1月1日~平成28年12月31日)の成績ですが、

準備月間前の5月末に確定値が発表されます。

建設業の死傷災害 15,058人  死亡者数294人 ・・・でした!いずれも過去最少・・・

となりました。

しかし、見方・切り口・立場を変えれば294人の尊い命が失われた事に・・・

いくら会社の業績が順調であっても、社員が死傷、万一でも亡くなったとなればなにもなりません・・・

朝、家族に見送られて出てきた社員を・・・無事に家に帰す・・・

普通の事ですが、地味な事ですが・・・・一番大切な事です・・・

『今日も何も起きませんように!』・・・と禱るのでなく・・・全社員で行動!

今日も・・・ご安全に!

因みに国土交通省の掲げる新3Kは・・・『 給与・休日・希望 』だそうです!

 

2017.06.15 | ハマサキ便り

高校生インターンシップ受け入れ

平成29年6月6日から8日まで(3日間)某高校のインターンシップを受け入れました。

今回は、3年生1名、2年生4名の合計5名、高校の要望を入れながら、3日間コースを設定しました。

1日目の学科は、建設業の概論、建築・土木・・・建設業許可業種29職種・・・業界地図・・・

当社の案内・・・建築一式工事・左官工事業・内装仕上げ工事・外断熱工事の説明・・・

実技は、当社の技術顧問・・・現代の名工の松岡弘志氏に

左官の道具の説明・・・県庁・万翠荘の洗い出し飾り等を見せていただき・・・

実技基礎・・・材料の配合・・・鏝返し・・・

・・・壁塗り・・・櫛カキ・・・アドバイス・・・

2日目の学科は左官施工法・・・施工事例・・・身の回りの左官工事・・・

左官3級技能士検定の体験学習に・左官の壁仕上げ体験・・・

石膏の型抜き、ピカピカ団子・・・これは自分で造る・・・自分へのお土産(笑)

3日目は、建設業の安全教育・・・保護具の装着に使用法・・・災害事例・・・

そして最後は現場見学会です。

今回は某スーパーゼネコンが施工中の松山を代表する現場へ・・・

業界の将来を担う高校生の為に・・・

それぞれ作業所長様には自らお忙しい中、時間をつくっていただき・・・

丁寧に解説いただきました・・・本当に感謝です!!!

 

この様な地道な活動が業界の為に大切な事だと思います。

どれも日頃なかなか入る事さえ出来ない・・・見る事も出来ない所です。

そして、グループ会社の東亜ホームのモデルルームの見学に・・・

住宅の施工中の物件を見学・・・本人たちも貴重な体験が出来たのではないかと思います。

今後も濱﨑組は、学校(中学・高校・技術学校・大学)と連絡を取り合い、

ご要望に出来るだけお応えできるようにインターンシップや会社見学会を行なっていきます。

一過性でなく継続してやり続ける・・・そしてやり切る!!!

業界の信頼を築いていく・・・時間がかかりますが・・・一番価値がある事だと考えています。

まずは、子供達(本人)に・・・学校(先生)に・・・技能・技術者の大切さを伝える・・・

そして親たちに・・・世間の皆様にも・・・

専門工事業者・・・建設業も頑張ってますよ!!!

2017.06.08 | ハマサキ便り