改めて『294人』を考える

『294人』・・・

一般の方には余りピンとこない数字かもしれませんが・・・

昨年(H28年1/1~H28年12/31)の建設業の労働災害による死亡者数です。

毎年6月の安全週間準備月間、7月第1週の全国安全週間・・・

7月末で社内外・・・数々の安全行事、総会等々が終了しました。

その会の冒頭に主催者、ご来賓の方が

今年一様に挨拶の中に必ず盛り込まれていた数字・・・『294人』・・・

『昨年の統計・・・建設業で亡くなられた方が、始めて300人を割りました』

『最高の成績でした・・・喜ばしい事・・・』

2016年の建設業の推計就業者数450万人の内、亡くなった方が294人・・・

建設業の死亡者数過去最悪だったのは1961年、当時の就業者数は200万人・・

亡くなった方が2,652人・・・半世紀以上かりましたが1/9となりました。

建設業は3K・・・と言われて久しいですが、

先人達、現在に生きる人達の努力でここ迄になりました。

努力は評価せねばなりません・・・毎年努力して減少している事!素晴らしい事です!

これからも続けてい行く事が大切です。

しかし、一方で労働災害総計に出てこない数字がある事も知っていてほしい思います。

それは、事業主・家族・一人親方の死亡災害…この方々は労働者ではないので統計外です。

4年間のデータは、13年は48人、14年64人、15年81人、16年75人

合計すると294人+75人=369人・・・一年は365日・・・2016年は・・・

今日も日本のどこかの建設現場で、1日1人が亡くなっている計算になります。

 

実は・・・私は数年前に30年来の飲み友達を労働災害で失いました・・・

愛媛県では珍しい同時に3人以上被災した重大災害でした。

朝、『行ってきます!』と出て行った家族が帰ってこない。

病院での再会・・・その悲しみは身に染みています。

お通夜には、一晩中家族と過ごしました。

 

皆様はこの数字をどのように受けとられますか?

日本全国お盆休みですが・・・ただの連休と考えず・・・

改めて『 294 』を考え・・・そのそれぞれの『 1 』の重みを思う・・・

今日もご安全に!

 

2017.08.12 | ハマサキ便り

会社見学・訪問・インターンシップ・・・

平成29年7月・・・

来春、平成30年春の学卒の求人票が公開となり・・・一か月が経過しようとしています。

男女機会均等の時代ではありますが・・・ほぼ高校男子が欲しい!という求人は、

今年も生徒1人に対して求人が10以上ある高校もあるようです・・・

正に、高校学卒の就職戦線、担い手確保は懸案・・・この7月、8月前半が山場です!!!

求人求職の情報交換会や職安の窓口、高校就職課を巡回していると

各企業の社長さんや担当者と出会い・・・立ち話・・・

ほぼ嘆きが・・・悲鳴になり・・・最近は悲壮感さえ漂っています(苦笑)

弊社に於いては7月上旬より・・・沢山の高校生・父兄・先生に来社いただきました。

・・・ありがたい事です・・・これも先人の力だと実感します・・・

中には、祖父母まで同行・・・時代ですね~・・・会社と技能研修センター施設見学や

現場見学、検定や左官の体験などなど・・・

さあ~9月中には、何校・・・何人の人が応募してくれるでしょうか???

ここが一番重要なのです!!!

2017.08.03 | ハマサキ便り

平成29年度㈱濱﨑組安全大会・・・

平成29年7月31日(月)・・・社内の安全大会を開催しました。

6月、7月は、元請、取引先の総会・安全大会・パトロール等の行事が目白押しで、

会社幹部が集まる事が難しいので、一段落したこの時期に開催しています。

今回も高松支店とTV会議で結び・・・

最高に熱く現場での熱中症リスクが高い時期・・・

防止対策について、大塚製薬さんの講師にご講義いただき、

濱﨑組の安全衛生管理計画に、安全成績・・・無災害記録!

昨年から義務化したストレスチェクに、各大手ゼネコンさんの送り出し教育・・・

情報漏えいの防止講習・・・環境事故防止の教育等など・・・

とにかく一昔前からしますと、社員・作業員に対しての教育の要求等は高くなりました。

企業の社会的責任も大きくなり、勉強する事も・・・多くなりました。

もっと学生時代に勉強しておけば    ・・・

などとは考えず・・・出来る事からコツコツと・・・(苦笑)

2017.08.01 | ハマサキ便り

新入社員・・・技能士の道へ第一歩!

平成29年7月・・・新入社員(研修生)が

左官3級技能検定学科試験(16日)・実技試験(23日)の本番を迎えました。

緊張で手を震わせ・・・暑さで額の汗を拭いながら・・

資格取得の試験、検定、本番となれば・・・

いくら勉強しても・・・

いくら練習しても緊張するものです・・・

受けた者にしかわからないプレッシャー・・・

受かって当然と言われれば言われる程に・・・(苦笑)

でも・・・その先には一緒に乗り切った仲間との一体感が・・・信頼が・・・あります。

毎年の事ながら、見守り隊も・・・

我が子の受験の様に・・・(苦笑)

2017.07.25 | ハマサキ便り

新入社員(研修生が)が帰ってきた!

平成29年7月14日(金)20:30

新入社員が松山に帰ってきました!

5月19日から左官基礎(35日間)、左官導入教育(11日間)の教育を・・・

無事に?習得して?・・・元気に帰社しました。

左官導入教育では、高松支店の小島主任に講師も務めてもらいました・・・

充実した教育になった事と思います。

富士教育訓練センターの皆様には大変お世話になりました。

さあ・・・明後日は左官3級学科試験、1週間後の日曜日は実技検定です!!!

まあとにかく元気に帰ってきました・・・よかった!よかった!(苦笑)

2017.07.18 | ハマサキ便り

1、2級技能検定・実技試験の作業試験本番!

平成29年7月9日(日)

平成29年度 左官1、2級の技能検定の実技試験開催されました。

全国左官技能競技大会が9月22日~25日迄、

愛媛県松山市のアイテム愛媛で開催される為、

例年8月の末の日曜日に開催される日程が、今年度は43日間早い実技検定でした。

会場も、例年は今治組合や空港横のポリテクセンターなどで開催されていましたが、

今回初めて弊社の技能研修センターで開催されました。

このような初めてづくしな事は珍しく、短期間で手続きや準備を行なう

協会や組合、受検者、講師や会社もご苦労があったと思います。

検定当日の模様は、関係者以外は立ち入り禁止の為、撮影も出来ませんので、

皆様には練習風景の写真で・・・ご勘弁を! m(_ _)m!!!

・・・プチ知恵袋・・・技能検定には、実技試験と学科試験があります。

           そして、その実技試験には、職種により・・・

           作業試験と要素試験とペーパーテストがあります。

       ※左官の場合は、実技は作業試験と学科試験の2項目です。

2017.07.12 | ハマサキ便り

富士山の麓 朝霧高原・・・富士教育訓練センターに・・・

 はるばる・・・静岡県の富士宮市・・・根原・・・

富士山の麓・・・西富士・・・朝霧高原に・・・

やってきた~~♪♪♪

現在、当社の新入社員9名が左官基礎を受講しています。

一昨年入社した工事部の担当者と・・・施設見学、授業参観・・・

現状の問題点等など・・・教務部の方々と意見交換・・・行政や他社の動向等など・・・

やはり百聞は一見にしかず・・・現地・現物の現在を見て聞いて

3現主義で体験するのが一番です。

事務管理部門もどんどん若い人にバトンを渡し、伝え、感じてもらう・・・大切な事です。

移動距離800km・・・往復移動時間14時間・・・老体には少々キツくなってきました。

どんどん若い身体で・・・柔軟な頭で考え・・・今後の変化を求めたいと思います。

4月は建築の基礎を受講しましたが、

今回は左官の基礎・・・技能の基礎・・・土に石膏に聚楽、モルタルに各種補修材・・・

各種特別教育(高所作業車・研削砥石・低圧電路・巻き上げ機)の資格取得に奮闘中です!

現在、テレビで活躍中の 『 おかずクラブ 』の二人も来所して、体験した施設です。

新年度の4月には、定員360名のところに・・・

全国各地、各会社から600名を超える新入社員が押し寄せましたが・・・

6月には300名・・・7月の現在では200名程が学んでいます。

当社の新入社員も一人ひとり晩餐後に面談しました。

元気に、充実した生活と勉強が全員が出来ているようです・・・一安心です!

7月1日には『左官基礎』コースを修了・・・

7月3日からは新たに『左官導入教育』がスタートします。

富士教育訓練センターでの講習も、あと二週間・・・頑張れ!新入社員!

52期生も人間関係も出来て、信頼し合い・・・

お互いの足りない所を補填し合い・・・いい感じの学年になってきました・・・嬉!!!

2017.07.05 | ハマサキ便り

単一技能工から多能工へ???

平成29年6月18日(日)・・・

愛媛県室内装飾事業組合が主催の内装技能検定トライアルに参加しました。

当社の技術職の学卒求人は、左官技能工を入口(スタート)に、内装仕上技能工へ・・・外断熱工事へ・・・

と選択肢を広げて求人活動をしています。

よく先生方とお話をしている時に、『 左 官 』と『 内装仕上や外断熱工事 』の仕事内容や関連を聞かれますので、

今日はその一部をご紹介したいと思います。

建設業界では以前から多能工の育成について議論がされてきました。

〇〇大学教授、業界の有識者(苦笑)???建設投資が減り、仕事が減少する時代・・・

従来の単一技能工を教育・育成して、現在担当する工程の前工程や後工程まで出来れば、

元請も管理もしやすく、作業効率があがり生産性も向上する・・・との議論等が多くなされました。

はたして・・・そうかな?現実は?どうなった?・・・

昭和の時代から技術革新が進めば進むほど分業化が進み、

専門工事業者はどんどん専門的に細分化してきた・・・時代が望むように職種も変化してました。

ほんの一部ですが・・・たとえば、当社設立時の本業・・・『 左 官 』!!!

左官はご存じ壁や床を塗る職人さん。吹付工事をする職人さん。タイルを貼る職人さん・・・

これが本来の左官さん!

ですから今でも、左官の実技技能検定1級・2級では『壁塗りと吹付』を行ないます。

職業訓練校では左官タイル科・・・もちろん授業で壁を塗った後にタイルで壁を仕上げます。

これ常識・・・そうです左官さんは元々は多能工と呼ばれていた職種です。

地方の一部の左官は、あまり業態が変わっていない所もありますが、

関東・関西の大都市を中心に左官の業種でも細分化してきました。

地方では、左官さん一(いち)職種でする仕事を・・・

都会では・・・コンクリ打設前に『墨出し屋さん』・・・コンクリを打設する時には『土間屋さん』・・・

壁を綺麗に見せる為に下地を『補修屋さん』・・・下地が出来たら『吹付屋さん』『タイル屋さん』・・・

いくつもの職種に分業して仕事を進めます・・・これでいいのか???私はいつも疑問を感じます。

あえて世の中に逆行するかもしれませんが・・・左官さんが内装仕上げ工事も出来たら凄いよネ!?

本来の左官の技能を身に着けた技能工に・・・プラスワン内装仕上・・・外断熱工事・・・

こんなハイブリット技能工が育成出来たら・・・凄いよね!

これも濱﨑組が考える『 本 物 追 求 』ひとつです。

その足がかり・・・最初の一歩!!!  

 

※技能工本人の価値が向上して幅が広がります!!!

2017.06.21 | ハマサキ便り

熟練技能者の『出前授業』とは・・・!?

平成29年5月から7月・・・

某高校にて、毎週曜日を決め熟練技能者の派遣・・・いわゆる『 出前授業 』を行なっています。

今回の『 出前授業 』は、県立高校から愛媛県職業能力開発協会へ講師の派遣依頼が出され、

愛媛県左官業組合連合会が講師派遣を行ないます。

今回は、初回の連合会会長の左官の基本動作の授業(鏝返し等)の後を受け、

当社の技術顧問が高校に出向き『 左官三級技能検定の実技講習 』を行なっています。

・・・生徒さんは・・・なんと!!!女の子!!!です。

正に『 けんせつ小町 』のタマゴです(嬉)

高校1年の時に建築系の技能の面白さを知り、建築大工3級・・・2年生で建築配管3級・・・

そして・・・今回3年次・・・『 左官3級 』に挑戦です! 凄すぎです!

これがまた・・・とても手先が器用・・・数回の練習では出来ない出来栄え!!!

高校在学中に3つの技能検定に合格となれなば・・・日本で唯一、ひとり?かも???

 

現在、工業、商業、農業、林業など・・・実業系の高校では様々な出前授業が行われています。

旋盤・穿孔・金型・重機運転・型枠・鉄筋・左官・果樹栽培・花卉栽培・製材などなど・・・

全ての業種において、将来の担い手不足、技能伝承は大きな課題であります。

講師を派遣する側(企業側)も・・・私たちの生業(なりわい)である左官の仕事を・・・

生徒や先生に見て・聞いて・体験し・理解していただくのは大変いい機会であります。

私が幼少であった40年前は、伯父が大工であった事もあり、

まだ住宅や、中小規模の建築現場では中で働く職人さんを見る事が出来ました。

大工さんがノコギリで切断し、カンナで削り、ノミをを使う。

左官さんが木舞を編み、土を擦り付け、鏝で塗り、ジュラクや漆喰で仕上げる・・・

夏になれば、そのカンナ屑の廃材の中から、カブトムシが沢山捕れました・・・懐かしい(笑)

今や街中では、安全管理の名の元、仮囲いや防音シートで囲まれ、現場内を見る事は出来ません(苦笑)

どんな人が、どのような仕事をして、どのようなものが出来ているのか?残念でなりません・・・

子供達が職人さんの仕事・・・腕・・・テクニックを生で見る事はすっかり無くなってしまいました。

それだけに、子供たちの職業選択の一助になればと・・・

 

今後もインターンシップや会社見学、出前授業を行っていきたいと思います。

左官・内装仕上げ(壁装)・外断熱・現場監督・建築デザイン・・・などなど、

このままでは、今迄ものづくりで繁栄してきた日本が・・・

ものづくりが出来なくなりそうです・・・

世界に誇る建築技術・品質・精度・・・日本人しか出来ない奥深い技能・職人の世界・・・守らねば!

 

ご希望の方、学校、部活・グループ・家族・個人なんでもござれ・・・ご連絡下さい!

2017.06.17 | ハマサキ便り

全国安全週間・準備月間

全国安全週間・・・

一般の方にはなじみが薄いかもしれませんが・・・

建設業・製造業はこの時期『安全週間』真っ盛りでであります。

全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、

戦時中も継続『人命尊重』という崇高な基本理念の下、

一度も中断される事なく続けられ本年で90回目を迎えました。

本週間は、7月1日~7月7日まで・・・6月はその準備月間であります・・・・

準備月間では、大手ゼネコンから地元の元請…専門工事業者…各地で安全大会が開催されます。

嘗て〇〇年前(笑)建設業界が元気だった頃は、1社のゼネコンで3回あった時期も・・・

松山で・・・愛媛営業所安全大会・・・高松で・・・四国支店安全大会・・・・

最後に東京で・・・本社安全大会・・・・(苦笑) 

開催する経費・・・ホテルなどの会場費+粗品+資料+懇親会費・・・

そして、参加者の人件費+交通費宿泊費etc. ・・・経済効果もあったでしょうネ!

現在は、質素倹約・・・から少し回復・・・と言ったところでしょうか・・・

話を戻しますと・・・建設業の労働災害は、不断の努力で長きにわたり着実な減少してきました。

バブル期の頃はよく言われました・・・建設業は3K『キケン・キツイ・キタナイ』・・・

オフィスで事務・・・・電車で車で営業・・・ホテルや旅館でサービス・・・等とは比較にならない程、

建設業は、条件・環境・・・不利であります。

前回の東京五輪(昭和39年)の頃は、全産業で43万人、建設業で12万人の方が死傷し、

全産業で6,000人、建設業で2,400人を超える人が亡くなっていました。

私がこの建設業の世界に来ました四半世紀前でも、

建設業だけで5万人の人が死傷し、毎年1,000人の人が亡くなっていました。

さて昨年(平成28年1月1日~平成28年12月31日)の成績ですが、

準備月間前の5月末に確定値が発表されます。

建設業の死傷災害 15,058人  死亡者数294人 ・・・でした!いずれも過去最少・・・

となりました。

しかし、見方・切り口・立場を変えれば294人の尊い命が失われた事に・・・

いくら会社の業績が順調であっても、社員が死傷、万一でも亡くなったとなればなにもなりません・・・

朝、家族に見送られて出てきた社員を・・・無事に家に帰す・・・

普通の事ですが、地味な事ですが・・・・一番大切な事です・・・

『今日も何も起きませんように!』・・・と禱るのでなく・・・全社員で行動!

今日も・・・ご安全に!

因みに国土交通省の掲げる新3Kは・・・『 給与・休日・希望 』だそうです!

 

2017.06.15 | ハマサキ便り